ダブルエスプレッソラテ

先月あるコンビニで、ダブルエスプレッソラテという、名前のとおりの新商品が発売されていたのでさっそく買ってみた。

おいしい。

そして3週間ほどドリンク20円引きのレシートがついてくるので、買えば次回用の20円割引が手に入る。割り引いてあげるから飲み続けておくれという戦略にまんまと乗り、毎日のように買っていた。

最初買ったとき、マスクをしていたためか、店員のワンさん(仮名)は聞き取りにくかったようで、耳をこちらに寄せてきた。ワンさんは無愛想にレジ台に貼り出してあるカフェメニューを指差して、「これ?」と聞いてきた。というのも、私はメニュー名を間違えて「ダブルエスプレッソカフェ、ください」と言っていた。

2日目、また同じものを買いに行く。今日もマスクをしていた。ワンさんはまた耳を寄せてくる。私はなぜか今日も「ダブルエスプレッソカフェ、ください」と言っていた。するとワンさんは、今日は「ダブルエスプレッソラテ、ね」と言い直して会計をした。

3日目、私は今日もマスクをしている。ふと2回も間違えたのだから今日も間違えてみようと思った。「ダブルエスプレッソカフェのホット」と注文をした。ワンさんは今日も耳を寄せる。どうもマスクをしている人には耳を寄せるのがクセになっているようだ。しかし今日は無言で会計をしてダブルエスプレッソラテを渡された。

こうなったら、毎日、ダブルエスプレッソカフェを頼んでみようと思った。結局は私は3週間、ダブルエスプレッソカフェを注文した。無愛想なワンさんはもう慣れたもので、ただ「アイス?ホット?」だけを確認してラテを渡す。

今、私の流行はダブルエスプレッソカフェからアメリカンドッグに移っている。ワンさん、今度は何して遊ぼうか。

 

文:キヨ

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